こんにちは、ちこまです。
- 子供が出場するコンクールのレベルが知りたい
- コンクールの結果をどう捉えればいいの?
- コンクールに出ても、全く賞がもらえない・・・
コンクールは結果が全てじゃないよ。結果を次に繋げることが大事。
コンクールと言っても、世界的に有名なローザンヌと、地元で開催されるものとでは、出場する人数も、出場者のレベルも全く異なります。
ローザンヌの1位と地元のコンクールでの1位。全く重みが違いますよね。
コンクールによって、規模や目的は様々です。個々の特性を知った上で、結果をどのように捉えるのか、考えましょう。
そのためにも、コンクールに何を求めて出場させているのか、はっきりさせておきましょう。
真剣にバレリーナを目指している子は、それほど多くないと思います。
コンクールの結果はおまけ。
努力してきた事実と、次に向けての目標設定が大事と思っています。
三姉妹を7年間で30回以上コンクールに出場させてきた私が、コンクールの結果をどのように捉えて、子供にどんなアドバイスをしてきたか、解説していきます。
結果だけに一喜一憂することなく、お子さんがコンクールの経験を通して、人間的にも大きく成長できるように、上手にアドバイスしてあげましょう。
コンクールから学ぶための4ステップ
どんなコンクールに出場するのか、公式サイトを見てみましょう。
参加する目的から、獲得できる賞やスカラシップ(海外挑戦権)まで記載されています。
すでにコンクールに出場している方は、過去の自分より、少し上を目指したところを目標にしましょう。
コンクールの結果を気にするなと言ってもムリだと思いますが、その結果から何を学び、どのように行動するのかが重要です。
コンクールの結果から学び、行動に移すことが大事。
- コンクールを知る
- 過去の結果を解析する
- 目標を決める
- 結果をどう捉える
4つのステップに分けて解説していきます。
STEP1 コンクールを知る
出場するコンクールについて、公式サイトで調べてみましょう。日程や会場、申し込み方法など主催者の情報が掲載されています。
コンクールの目的から、獲得できる賞やスカラシップ(海外留学権利)まで掲載されている場合もあります。
募集要項・参加概要・参加規定など、探してみてね。
順位以外にも賞が設けられている方が、何か獲得できる期待が高まります。
STEP2 過去の結果を解析する
公式ページに過去の結果が記載されています。
全国各地で開催されているコンクールの場合、必ず出場する地域の過去の結果を解析します。同じ主催者のコンクールでも、地域によって差があります。
予選IDが記載されていたら、何割の子が賞をもらえるのか、詳しく予想することが可能です。
この際、出場するのと同じ部門(年齢)で予想します。部門によって、出場人数にバラツキがあります。
人数 | 上位からの割合 | |
順位 | 10人 | 6% |
○○賞 | 74人 | 50% |
このコンクールの場合、168番が優秀賞を受賞しているので、168人以上参加したと予想できます。
その内、順位を取れたのが上位6%(1割以内)10人÷168人
半数以上が、何かしらの賞をもらえています。(10+74)人÷168人
結果まとめサイトでは、上位しか発表されていない場合があります。まずは公式サイト内で過去の結果を探してください。
過去の結果を掲載していない公式サイトもあるので、その場合は、結果まとめサイトの情報を利用しましょう。
IDが記載されていないと出場者数は推測できません。そんな時は、実際にコンクールを経験している、先輩お母さんからの情報が頼りになります。
- 予選通過できる割合
- どんな賞がもらえるか
- 何人(何割)に賞がもらえるか
STEP3 目標を決める
初めて出場する場合は、コンクールという状況に慣れることが目標です。
- 楽屋での過ごし方
- 場当たり
- 大勢に注目されて1人で舞台に立つ
同じ舞台でも、発表会とは全く違います。
結果だけを考えた場合、予選・決戦と分かれていれば、まずは予選を通過することが目標ですね。そして、予選通過できたら、賞をもらえるように頑張り、さらに順位を目指すようになるでしょう。
レベル | 実際の成績 | 順位 |
1 舞台に立つ練習 | 予選通過できず | 下から2割 |
2 自信をつける | 予選通過・賞をもらう | 半分以上 |
3 自分との闘い | 順位を目指す | 1/3以内 |
4 世界に挑戦する | 常に順位を獲る・スカラシップをもらう | 1/4以内 |
ちこま三姉妹が出場してきたコンクールを平均化してみると、上記の表になります。地方のコンクールなら、大抵この表に当てはめて考えられます。
レベル1は初舞台から、コンクール出場1年以内が目安です。まずは舞台やコンクールといった環境に慣れる段階。
レベル2はレッスン通りの踊りをコンクールで披露していきたいので、レッスンを重ね、自信をつけていく段階。
レベル3はさらに上位を目指すために、ひたすら自分と向き合う必要があります。体調に左右されることなく、自分の力を発揮するには、上手く自分をコントロールしていく力も必要です。
レベル4まできたら、難しいコンクールに挑戦し、世界に羽ばたくことも可能です。この先どうしたいのか、本人の気持ち次第です。
長女はレベル4、三女はレベル3の段階です。(次女はレベル2でバレエを辞めました)
長女はスカラシップをもらった経験がありますが、本人に全くその気がなく、権利は使わずじまいです。
スカラシップにも色んな種類があり、長女がもらえたのは、2週間程度の海外バレエ教室体験(短期ワークショップ)みたいなものでした。費用(食費も旅費も全て入れて100万円くらいかな?)は全てこちらが負担です。1年間、バレエ学校入学許可のようなスカラシップは、1回のコンクールで、全出場者の中の1〜2人しかもらえないです。
コンクールに慣れてくると、目標設定は複雑になります。出場者の現状とコンクールの特性を重ね合わせて、目標を決定する必要があるからです。
- 曲を踊り始めて、どのくらいか
- 部門内のどの位置にいるのか
踊り始めて3ヶ月後と1年後では、踊りの完成度は違います。
部門は大抵年齢に幅を持たせて設定されています。小4〜小6の子が同じ部門にまとめられている場合、4年生より6年生の方が良い結果が期待できますよね。
STEP4 結果をどう捉える
コンクールでは、全員に点数がつけられ、上位の子から順番に賞がもらえます。
期待通りの結果に大喜びする子、思うような賞がもらえず落ち込んでしまう子、色んな思いを抱きます。
しかし、結果だけを見て、今回のコンクールが良かった・悪かったと判断するのは、間違いです。
コンクールの結果は、個人の努力だけでは、どうにもできないものです。他の出場者の結果に左右されてしまいます。
結果だけに一喜一憂するのではなく、きちんと分析しましょう。実際にもらえた順位や賞と、出場前に設定していた目標、本人の性格もあわせて考えます。
期待通り、それ以上の結果がもらえた場合は、まず素直に喜びましょう。
バレエを通して経験できることの一つが、成功体験です。目標を立てて、クリアできた!これが大きな自信に繋がります。舞台に立った瞬間、「この子、上手そう。」と思える子がいます。自信に満ち溢れて、堂々としている子です。自信がある子は、それだけで人を魅了します。
思う通りの結果を残せなかった場合は、原因を突き止め、次への課題にしましょう。こちらはバレエを通して、将来に渡り役立つ力、修正力が身につけられます。「いつも通りに踊れなかったから・・・」が通用するのはコンクール1年目だけですね。
実際の目標設定
私が子供たちに、どのような目標設定をしてきたのか、公表します。
当たり前ですが、長女がコンクールに出場し始めた頃は、子供も私も初めての経験ばかりで、失敗の繰り返しでした。
その反省をいかして、三女は順調にステップアップできていると思います。
長女のコンクールは、親が踊りにまで口出しするが、惨敗
小6で出場した、初めてのコンクールの感想は、「うちの子なんでこんなに下手なの。同じ歳で上手な子がめっちゃいるじゃん。」でした。
その衝撃から、上手な子を研究したり、ネットで調べた情報をもとに、踊りについて口出ししていました。最後には先生の教え方に疑問を持つところまでいってしまってました。
最終的には、自分の子が下手なのは、先生のせいだと思ってしまい、すいませんでした。
私が踊りについて口出ししなくなったのは、先生が長女を指導しているところに偶然居合わせた時からです。
動作に入る前の体の向き、膝の使い方、細かいところまで丁寧に注意してくれていました。私には、なんのことやら、さっぱりわからない内容です。
レッスンが終わり、子供に話を聞いてみると、先生の教えてくれた内容を全て理解できていて、どのように直していけば良いのか納得できていました。
素人の私が、口出すことじゃなかった・・・
この時から、踊りに関することは、全て先生にお任せすればいいんだ!と目が覚めました。そして、長女のファンとして、純粋に応援できるようになりました。
この頃には、毎回上位1/3に入れるようになり、さらに上を目指し、頑張っていました。
長女は元々クールな子で、感情を表に出すタイプではありません。今は、自分で目標を設定し、静かなる闘志を抱いて、コンクールにのぞんでいます。
三女は長女の反省をいかし、順調に成長中
同じコンクールの結果
- 1年目 ギリギリ順位獲得
- 2年目 順位5つアップ(1年目と同じ曲)
- 3年目 順位から落ち、賞をもらう(曲変更・激戦部門)
初めて出場したコンクールで、ギリギリでしたが順位がもらえて、感激して大泣きしていました。
翌年の同じコンクールでは、同じ曲で出場したので「前回より上位を目指そうね」と目標を設定していて、実際に順位を5つ以上あげられました。
さらに次の年は、曲が変わり半年経過、年齢が上がり出場者数増加などの影響もあり、初めて順位がもらえませんでした。
3年目は、出場前から「順位は難しいかもね」と予想し、「最後のポーズをしっかり決めようね」と目標を設定していました。
しっかり舞台で踊りきり、目標通り最後のポーズを決められましたが、予想通り、順位はもらえませんでした。
やっぱりショックですよね。そこから自信を失くし、バレエが少し嫌いになった時期があったみたいでした。
ご機嫌でレッスンから帰ってきた時は、「バレエ楽しかったの?」と声をかけると、機関銃のように教えてくれます。
元気がない時は、優しく背中をさすって、そばにいてあげることしかできません。
大したことはしてあげられませんが、常に関心を持ってあげるだけで十分だと思います。
今は、この曲で挑む最後のコンクールに向けて、追い込み中です。
前回も同じ曲で出場し、最後のポーズで大きくグラついてしまい、予選落ちしてしまいました。
最後のポーズを決め、予選通過できれば目標達成です。
今回から、激戦の中学生部門に突入するので、賞を獲るのは難しいなぁ。でもああして、こうして踊れたら獲れないことはないよなぁ・・・
どうしても、欲が出ちゃいますね。
コンクール結果は単なる目安
コンクールによって、成功体験や修正力が身につけられます。学校の授業では、なかなか得られないことです。
そして、社会人になってからも、大いに役立ってくれます。
特に成功体験を得るには、コンクールをよく知り、ちょっと頑張れば超えられそうな目標を立てることが重要です。踊りについては、先生にお任せしましょう。お母さんは、お子さんの性格を見極め、やる気が出るような、ちょうどいい目標設定をしてあげてください。
- 高い壁の方がやる気が出る子
- おだてられると調子が出る子
- 自己肯定感の低い子
長女は自己肯定感の低い子で、どんな応援も響いていないようでした。努力していることを認めてあげるようになってから、踊りが変わってきたように思います。
アドバイスするのではなく、今回の見せ場を聞いてあげるのもいいですよ。
良い結果なら一緒に喜び、落ち込んでいる時は、側で見守ってあげてください。お子さんにとって、1番安らげる場所はお母さんです。
どんな時でも味方でいてくれる人がいるだけで、お子さんは安心して挑戦し続けることができます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました❣️
コンクールで頑張っていれば、発表会で男性と踊るチャンスが巡ってきます。
パ・ド・ドゥやパ・ド・トロワを踊るために必要なことを、こちらの記事で解説しています。