こんにちは、ちこまです。
発表会では、思いもよらない様々なことが起こります。
そんな時、すぐに駆けつけて対応するのは、会長の務めです。
私にそんなことできるかなぁ。
私も会長を任された時は、不安で仕方ありませんでした。
そんな私ですが、発表会の準備中から試行錯誤を繰り返すうちに、
会長の極意を発見したのです!
私がバレエの発表会で運営委員会長を任された時、3つのことに気をつけて対応しました。
その結果、発表会は大成功でした。
会長の極意
- 絶対にダメなこと
- 優先順位
- 妥協しない
トラブルの実例もあげながら、解決法を解説していきます。
会長の極意を身につけて、みなさんもトラブルに恐れることなく、立ち向かっていきましょう。
子供達が日々の努力を発表する舞台が、大成功になること間違いなしです。
トラブル4例
トラブルは突然起こります。
どんな時でも、慌てずに落ち着いて対応していきましょう。
- 事前説明不足
- 言い訳する母親
- 体調不良
- 衣装破損
トラブル1:事前説明不足
トラブルは未然に防げるものもあります。
1例目は、事前説明を重ねてきたにも関わらず、起きてしまいました。
相手に伝えるということの難しさを痛感しました。
【実例】持参した口紅は本番で使用できず
コロナ禍の発表会でしたので、希望する方は各自用意したメイク道具で、先生方にメイクをしてもらいました。
誘導係が発表会前日、メイク道具をチェックしていてくれて、
ピンクの口紅持って来ている方がいます。
これを本番で使用して欲しいみたいで・・・
会長の極意
- 絶対にダメなこと
バレエは美を表現するものです。
髪型・髪飾り・衣装・タイツの色・シューズの色まで全て揃えます。
口紅の色だけバラバラでいいなんて訳がありません。
- この口紅に思い入れがあった(自分がバレエ発表会で使っていた色)
- 子供に似合う色を用意した
- 家にあったから使って貰おうと思った
この口紅にどんな思いがあったか・なかったかはわかりませんが、せっかく用意してもらったものを「使えない」と伝えるのは心苦しいものがありました。
きちんと使えない理由をお母さんに説明し、納得してもらいました。
本番を観た時に、
ホントだ、口紅の色までお揃いだ。
自分の子供だけピンクをつけていたら変だったかも。
と思ってくれていたらいいな・・・
外国の方には特別な配慮
この方は、実は外国の方でした。
見た目は日本人と変わらない(中国?韓国?)方だったので、なかなか外国の方だと気づきませんでした。
周りのお母さん達も、特に交流があるわけではないので、知らなかったようです。
何回か説明会をしているうちに、
あれ?理解してくれてるかな・・・
と違和感を覚え、気づきました。
外国の方を批判したいわけではありません。
「特別な配慮が必要なので注意しましょう」と言いたいのです。日本とは風習が違う(日本では当たり前が通じない)し、言葉を理解できているかもわからないのですから。
対応例
LINEには旦那さんも参加
言葉は話せても、文字を読むことは難しいと思います。
その他周りのお母さん達のフォローもあり、衣装直し・持ち物などきちんと準備してきてくれました。
ただ、口紅だけが・・・
リーダーに「外国の方だから注意してね」とは伝えていました。
しかし私の意図が上手く伝わっていなかったのか、このようなトラブルになってしまいました。
- このリーダーが抱えている人数が多かった
- 他の運営委員としての仕事も大変だった
- リーダーがおおらかな性格(細かいことが気にならない)
このようなこともわかっていたので、お母さんたちとよく接する機会のある誘導係にも「注意しておいて」とは伝えたのですが・・・
私がしっかり外国の方のフォローをするべきだった
気になることは、自分でしっかり見届けるべきだな、と勉強させられました。
トラブル2:言い訳する母親
毎年必ずいらっしゃいます。(私もそうだったかも・・・)
みなさんの教室にも注意を聞いてもらえずに困ってしまう方いらっしゃいませんか?
バレエを習わせて10年以上経過した今だからこそわかります。
みなさん注意事項は守ってください!
新人いじめをしたい訳じゃないんです。
守ってもらわないと、大勢の方に迷惑をかけてしまうことになるんです。
【実例】ボディファンが衣装からはみ出ていることを本番直前で先生から指摘される
舞台裏の廊下で待機している子供たちに、ちょっと深刻な様子で、先生が何か声をかけていました。
ボディファンが見えてるんだけど。
見えてますね・・・
誘導さん、出番いつ?
次です。
会長の極意
- 優先順位
- 妥協しない
ボディファンは衣装からはみ出していても分かりにくいように、肌と同じような色となっています。
でも先生方の意向は、
見えない方がいいよね。
そりゃそうですよね。
指摘されちゃったからには、急いで直すしかない!
この子の出番は、今流れている曲の次です。
時間にして3分以内で仕上げなくてはいけません。
衣装を脱がして着せる時間はないので、衣装を着たまま直しました。
子供達にも大人の緊張が伝わっているのか、みんな固唾を飲んで見守ってくれていました。
なんとか間に合った〜。
直しを終えた時の、この子の嬉しそうな顔が忘れられません。
舞台上でも輝く笑顔を見せてくれて、私の苦労は報われました。
お母さんは大変
特に初めて発表会に参加するお母さんは、慣れないこと続きで、嫌気がさしている方もいるでしょうね〜。
- 衣装がゆるい
- ボディファンが見えてる
- シューズのゴムの位置変更
面倒くさ〜い。
これでもいいじゃん!
もう、これ以上はムリ〜!
実際、私はこんな風に思っていました。
でも先輩お母さんや先生から何度も注意されるし、先輩お母さんが直してくれると、不思議とボディファンは衣装から見えなくなるし・・・
先生も先輩お母さんも、
- より良くなる
- 出来る
と分かっているから、何度も直しを要求してくるんです。
無理難題を押し付けているわけではありません。
今回のボディファン直しも、事前に誘導係が気づいていて、お母さんにお直しを依頼してくれていました。
そうしたら「見えないように着せてください」と言われたそうです。見えないように着せても、そんなお直しでは踊っている最中に見えてきてしまうでしょうね。
このことをもっと早く教えてくれていたら、私が直接注意できたんですけど、誘導係も私に面倒をかけたくないと、気をつかってくれていたのでしょう。
でもその結果、本番直前に慌てることとなりました。
発表会では、お子さんのお世話を大勢の他人に任せることになります。
厳しい言い方をすると、最後は他人に迷惑をかけることになるのです。事前準備はしっかり行うようにしてもらいましょう。
- 何度もいろんな人から指摘を受け「見えてていいのかなぁ」と不安を抱えていた。
- お母さんに「これでいいのよ」と言われたから、それ以上何も言えず我慢している。
この子は、こんなことを思っていたかもしれませんね。
子供もいろんな感情を抱えています。
うちの子はそんなこと思ってないし、なんでも言ってくるから大丈夫。
本当にそうでしょうか?お母さんにだからこそ、遠慮して言えないことを抱えているかもしれません。
発表会はお子さんにとって、大人になっても記憶に残る特別な出来事です。
私はその発表会の思い出が、悲しいものにならないようにしてあげたいと思います。
最近、中高生になった娘たちと、小さい頃の話をしていた時、
ママに言っても、どうせ聞いてもらえないから、言わなかったよ。
そんな風に思っていたなんて、正直ショックでした。
トラブル3:体調不良
何週間も前から、お母さん達にはお子さんの体調管理を徹底してもらっています。
それでも、当日の緊張や蓄積した疲れなどから、体調を崩してしまう子もいます。
長い時間練習を重ねてきたのは、発表会の舞台に上がるためです。
色んな工夫で、本番の舞台に立たせてあげれるようにサポートしましょう。
【実例】鼻血出ちゃった
コロナ禍での発表会だったため、例年とは異なることが色々とありました。
- 終演後の面会中止
- お母さん達の楽屋立入禁止
せめてお母さん達だけでもキレイな衣装を着て、メイクをしてもらったお子さん達と記念撮影してもらおうと思いました。
本番前リハーサルの合間に時間を決めて、ロビーにて撮影会を行いました。
写真に夢中になって時間に遅れないかなぁと、撮影会場を覗きに行ったところ、鼻血を必死に抑えている子供に、大人が5〜6人群がっていました。
会長の極意
- 絶対ダメ
- 優先順位
まず「衣装は汚れていないくて良かったぁ」と一安心。
次に「もしこの子がコロナだったらみんな感染しちゃうよ〜!」
鼻血を止めるために、マスクを外していますからね。
理想はこの子のお母さんが1人付き添っていてくれればいいのですが、鼻血の止め方をわかっていないお母さんで、周りのお母さん達がチャチャッとお世話してくれていました。
- ゴム手袋を持ってきて
- ティッシュをきちんと袋にしまって
- みんなに消毒の指示を出して
その場は頼りになるお母さん達に任せて、私は先生に報告へ行きました。
リハーサルの順番を変更してもらい、誘導係にも変更の連絡をしました。
子供の代弁者
体調不良の子がいたり、未就学児がお昼寝をしちゃうことはよくあります。
みなさんに迷惑をかけちゃいけない!と、出演者をムリに舞台に立たせるより、ひとまず先生に相談してみましょう。
今回のように鼻血を出したことを先生に伝えて、
鼻栓して連れてきて
と言われたらどうしますか?
- 「はい!すぐに連れてきます」
- 「止まったばかりで、まだ具合が悪そうなのでリハの順番を後回しにしてあげてくれませんか?」
私はなんでもかんでも先生の意見に従うだけではダメだと思います。
実際に出演者の様子をみている人が、舞台に上がれる状態なのか判断するべきです。
- 鼻血がしっかり止まっていないのに鼻栓をして舞台にあげる
- 寝ている子供を無理やり起こす
体調不良や機嫌が悪い子をムリに舞台にあげて、きちんとしたリハーサルになるでしょうか。
結局、後でやり直しになる可能性大です。
会長は全体状況を把握して、最善な方法をとれるように先生に伝えましょう。
トラブル4:衣装破損
みなさん衣装は注意して扱ってくださいます。
- あれ?ここ破っちゃたかも・・・
- 石が取れちゃった〜
- お化粧ついちゃったよぉ
それでもこんながあるんです。
誰でも失敗や間違いは言いづらいものです。
【実例】衣装飾りとれちゃいました
通し稽古の最中から、衣装に貼ってあるストーンが剥がれ落ちることが続いていました。
会長の極意
- 絶対ダメ
対処法
- 先生に報告
- 先生が貸衣装屋へ確認
- 先生が衣装用接着剤で補修
以上のような対応をしてきました。
発表会当日もいくつか飾りがとれてしまいました。
でも飾りを貼る時間はなかったので、とれてしまった飾りを衣装と一緒に返却しました。
口紅がついてしまった衣装もありましたが、わかるようにメモを同封して返却しました。
先生から衣裳屋さんへ連絡してもらい、いずれも追加料金は発生しませんでした。
貸衣装の取り扱い方法
- 衣装を借りたらすぐに状態をチェックしておく
- 最深の注意を払い衣装を取り扱う
まず手元に衣装が届いたら破損・汚れがないか、各自確認してもらいます。
気になる点があったら、衣装を着用してのレッスンまでに、申告してもらいます。
そして気になる箇所の写真を撮っておいてもらいます。
必ず着用してレッスンを受ける前に、破損・汚れをチェックしてもらいます。
着用した後に気づいたものは、ご自分で破損・汚したものとしてお店に報告します。
ご家庭での保管方法もしっかり指導し、レッスン時など衣装を着脱する際にも注意事項を守ってもらいます。
- 小学3年生までは子供だけで勝手に衣装の着脱をしない
- シューズを脱いで着脱する
- 衣装着用時の飲食禁止
- 衣装についたら落としにくいものは通し稽古・会館への持ち込み禁止
持ち込み禁止
- ポテトチップ・チョコレート
- 炭酸飲料
- クレヨン・ペン
借りたものを汚さない・壊さないは当たり前のことですが、このようにしっかり禁止事項として伝えておきましょう。
わざと破損したわけでもなく、以上のように注意をしていたにも関わらず汚してしまった場合には、正直に申告してお店の判断に委ねましょう。
番外編
発表会本番、お母さん達全員に、裏方の仕事をお願いします。その係決めも会長の仕事です。
適材適所に配置するのは難しかったです。
係決定
発表会の演目順が発表されたら、本番時のお母さん達の配置を決められるようになるので、考え始めましょう。
私は2ヶ月前から考え始めました。
最終決定できるのは、本番10日前くらいです。
発表会本番2週間前くらいに、舞台監督さんたちに見てもらう照明合わせがあります。
その後舞台監督さんが会館でのタイムスケジュールを作成してくれて、そこから会館でのお母さん達の仕事を最終決定します。
- 同時刻に仕事が重ならない
- 仕事の負担が均等になるように
- 子供の本番を見れるように
事前に決めておく
- 仕事内容
- 配置人数
- 係のリーダー
未就学児・小学生のお母さん達はほとんど知らない方ばかりでした。
通し稽古や母親説明会で、よく観察しておきましょう。
頼りになる方
- 飲み込みが早い
- 慎重派
- 説明上手
色んなお母さん達がいらっしゃいます。中でもリーダー決定が重要です。
今まで経験してきた仕事内容や、本人の性格などを見極めて係を決定しましょう。
先輩お母さんにリーダーになってもらい、慣れないお母さん達と一緒にお仕事をしてもらいます。
【実例】メイク誘導リーダー動けず
メイクはボディ・顔ドーラン・メイクの3カ所に分かれて行います。
メイクは先生方がしてくれるので、いかに効率よくメイクに人を送り込み、子供達の待ち時間が少なくなるように工夫して、誘導してもらわないといけません。
同時に3カ所の進行状況を把握し、メイクしてくれる人達への挨拶も指導しなくてはいけません。
そのリーダーを任せた方は、周りのお母さん達からの評判が良かったのです。
あの人に任せておけば大丈夫!
あの人はすごいんです!
しかし、私のその方への印象は、
反応が薄いから、理解できているように見えないなぁ。
なんだか、心配だなぁ。
ひらたく言えば、そんなに凄そうに思えないし、頼りになりそうでもないなと思っていました。
そんなにみんなが言うなら、きっとすごいんだろう。
難しいメイク誘導リーダーをお任せしました。
発表会2週間前に個別にお話して、リーダーを依頼し、仕事内容を説明しました。
ホントに大丈夫かなぁ
理解してくれたかなぁ
一抹の不安が残りました。
案の定、その方はメイク誘導リーダーとしてほとんど機能していませんでした。
私の説明不足もあると思いますが、何をしたらいいのかわかっていないようでした。
わからないなら、聞いてほしい・・・
代わりに顔ドーラン係の先輩お母さん達が、どんどん仕切ってくれていました。
さすが、頼りになります。
あとでわかったことですが、その方はPCの扱いがとても得意だということでした。
PCが得意だから、他のことでも頼りになると思われていたようです。
評判を鵜呑みにすることなく、最後は自分で判断するべきだなと反省しました。
先輩お母さん達への気遣い
係を決める上で1番気を使ったのは、私より先輩お母さん達の係決めでした。
私は1人1人お会いして、〇〇のところを全てお任せしたいとお願いしていきました。
みなさん会長の大変さも十分わかってくれていて、コロナ禍で普段より大変だろうと想像してくれて、快く引き受けてくれました。
なんでも協力するからね
と言ってくださり、本当に助かりました。
みなさんが引き受けてくれた、最大のポイントは、
「全てお任せしたい」
だと思います。
全て任される=自分のやりたいようにやっていい
今まで何度も発表会を経験されてきて、みなさんの中に
「もっとこうすればいいのに」という思いがあるはずです。そこを発揮してもらうために、全てお任せ出来るところは任せてしまえばいいんです。
もちろん最低限して欲しいことは、きちんと伝えました。
まとめ
とりあえず対応してみた結果、後から落ち着いて考えてみると。
間違えた。
やっぱり、こうしなきゃ。
最初の決定を覆さなきゃいけない時もあります。
素直に間違いを認めて、速やかに訂正するのも重要です。
正直に言えば、みなさん協力してくれますよ。
会長の極意
- 絶対にダメなこと
- 優先順位
- 妥協しない
私はこの中で、妥協しないことが1番難しいことかな?と思います。
妥協してしまえば、しなくていいこともあります。
- 注意事項を配布しておけば説明会なんて開く必要ないし
- ボディファンなんて衣装からはみ出していても踊れるし
- 会長がいちいち声かけしなくても、担当者が各自仕事をしてくれれば発表会はそのうち終わるし
でも
- 注意事項を配布しただけでは納得できていないかもしれない
- ボディファンが見えてることをその子が1番気にしているかもしれない
- 発表会は終わったけど、トラブルで困っていた人がいるかもしれない
発表会は、出演者のお子さんも、裏方を頑張るお母さんも共に成長し、感動できる貴重な機会です。
- 舞台上で大きな拍手をもらう子供達
- 憧れのお姉さんの踊りを見て興奮する小学生
- 思うように踊れず悔し涙を流している子
- 最後の発表会に感極まるお姉さん
舞台を降りたみんなの姿を見ると、頑張って準備してきた苦労も報われますよ。
せっかくなら、みんなで素晴らしい発表会にしましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました❣️
発表会が終われば時期運営委員にバトンタッチ出来ます。最後のお仕事となる引き継ぎ会での注意事項はこちらの記事で解説しています。